楽天モバイル vs povo – 料金、通信、エリア、機種、サポート – 徹底比較ガイド
こんにちは、ぶっちょ(@marumaru_buccho)です。
2024年が始まり、能登での地震や航空機の衝突事故など、波乱に満ちた幕開けとなりましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
前回の記事ではSPUに焦点を当てましたが、楽天モバイルを契約することで、2023年12月からは楽天市場でのお買い物でも+4倍のSPU(ス―パポイントアップ)が付与されるようになりました。これまでダイヤモンド会員が優遇されていましたが、12月からは楽天モバイルの契約者が優遇され、楽天モバイルの契約の有無がSPUの値に大きな影響を与えるようになりました。
楽天経済圏の方で、キャリアにこだわりがないなら、楽天モバイルの契約もありかと思います。
以前に容量毎の格安SIMベンダーの料金比較表を公開しましたが、容量帯が同じで、料金もほぼ同じ価格帯に対して、価格だけでなくサービスも含めた比較を行いたいと思います。
今回の比較対象は楽天モバイルとpovo2.0です。Youtubeなどのエンタメをしなければ、3GBまでで十分ですが、価格は楽天モバイルが税込み1027円、povoは税込み990円で、povoの方が37円安いですが、僅差なので迷いますよね。実際に迷っている方も多いのではないでしょうか。
格安SIMの比較では価格だけでなく、通信速度、エリア、サービス、支払い条件、そして最近ではポイント還元も含めて考慮するべきです。
この比較項目を調査するだけでも骨の折れる作業になりますので、おまかせください!5社以上の格安SIMに乗り換えた経験を持つ現役エンジニアとして、消費者目線で一発で比較できるようにこの内容をまとめました。ぜひご参考にしてください。
結論
楽天モバイル | POVO | |
---|---|---|
料金プラン | 1078円/月 | 990円/月 |
繰り越し | できない | できない |
通話料金 | アプリ;無料 OS標準;22円/30秒 | 22円/30秒 |
通信速度 | 平均Ping値: 49.1ms 平均ダウンロード速度: 22.84Mbps 平均アップロード速度: 2.86Mbps | 平均Ping値: 41.76ms 平均ダウンロード速度: 95.16Mbps 平均アップロード速度: 15.51Mbps |
通信エリア | パートナ回線で99%(パートナー回線含む) | 99% |
販売機種 | iphone,AppleWatch,Xperia,Galaxy,Aquos,OPPO,Xiaomi | なし |
対応機種 | 一覧あり | 一覧あり |
キャンペーン | 楽天ポイント還元が多い | ギガ(容量追加)に還元 |
オプションサービス | 下記 | 下記 |
サポート | よくあるご質問、店舗、コミュニティ | 有人チャット、よくある質問、BOT |
ポイント還元 | 楽天ポイント SPU+4倍 | なし(auPAYカード支払いでau pay 残高) |
支払い方法 | 楽天ポイント、口座、クレカ | クレカのみ |
まずは、結論から。
どちらもメリット、デメリットがあり、ユーザーの方がどこに重きをおくかでかわってくる感じですね。
その為、ユーザ目線で、3段階の点数をつけるようにしました。
では、1つ1つ見ていきましょう。
スポンサーリンク
プランの料金
先ほどご紹介した通り、エンタメ利用が少ない場合、3GBのデータ通信量が十分であると言えます。楽天モバイルは税込み1078円、povoは税込み990円と、僅かな差があります。
料金が安い高いの論点から少しずれますが、
povoの利点は、180日間の間(約6か月)トッピング(支払い)しなくても、SIMの契約は継続されます。
例えば、今月990円/30日間のトッピングを行い、180日間、全くトッピング(支払い)なしで0円で運用きます。ただし、180日過ぎると、利用停止や契約解除になる場合があります。
楽天モバイル含む一般的な格安SIMベンダーであれば、その月の使用有無にかかわらず請求されますが、povoでは、請求されません。
話は戻り、格安SIMの中では、3GBまでで比較すると、料金的にまだ安い所があり、非常に高くもないので2点とてしておきます。
スポンサーリンク
繰り越し
最近の格安SIMでは、利用者にとって経済的な利益があるとされる繰り越し機能が一般的に導入されています。これにより、未使用のデータや通話分を次月に持ち越すことができ、ユーザーにとっては家計的にも有益です。
ところが、楽天モバイルとPOVOでは、残念ながら、繰り越し機能を提供していません。
双方とも繰り越しができないので、1点としました。
スポンサーリンク
通話料金
楽天モバイルでは、RakutenLinkというアプリを使用することで通話およびSNSの利用が無料になります。一方で、povoは通話がすべて有料となります。
昨今では通話はvoLTE(Voice Over LTE)と呼ばれるLTEの回線を使用して行われ、その結果、非常にクリアに音声が伝わります。ただし、RakutenLinkはvoLTEに対応していない点に留意が必要です。もちろん、OS標準の通話アプリを使用する場合は、22円/30秒の通話料金が発生しますが、voLTEを利用することでクリアな通話が可能です。
通話のクオリティは重要ですが、RakutenLinkを使用すれば通話が無料というのは非常にアドバンテージになります。これにより、楽天モバイルは通話において優れた選択肢であると言えるでしょう。
通話の質はクオリティが高くないが、無料はアドバンテージあるため、楽天モバイルを3点、povoは、1点としました。
通信速度
表に記載されている通信速度は、みんそくによるもので、東京23区の各エリアごとの平均値のデータです。
各項目の意味を簡単に説明します。
- ピング値は通信における「反応の速度」を示しています。小さいほど、レスポンスにかかる時間が短く、反応が速いことを意味します。
- ダウンロード速度は、サーバから1秒間にどのくらいのデータがダウンロードできるかを示しています。大きいほど動画などの再生がスムーズです。
- アップロード速度は、こちらからサーバへデータを送信する際の速度です。大きい方が好ましいですが、優位差が現れるのは主にオンラインゲームなどです。
このデータを基に、楽天モバイルの通信速度は一見遅いように見えますが、エンタメ動画のような用途であれば、ダウンロード速度が3Mbpsあれば十分です。したがって、auなどと比較すると低いですが、楽天モバイルでも通常の利用時に遅さを感じることは少ないと考えられます。
速度的に問題ないとはいえ、auよりは、遅いので、楽天モバイルを2点、povoを3点としました。
通信エリア
双方のホームページにおいては、人口カバー率が99%と記載されていますが、一部エリアにおいては注意が必要です。
楽天モバイルについては、東京23区内でも電波密集地、デパートの地下街、地下鉄などでの通信がつながりにくい可能性があります。2023年10月に悲願のプラチナバンドを取得したとの報告がありますが、KDDIとのパートナーシップによるプラチナバンドは大都市においては制約があるため、楽天モバイル自身のプラチナバンドが稼働しない限り、都市部の電波密集地やデパートの地下街、地下鉄での通信品質が向上しない可能性があります。
楽天モバイルのプラチナバンドに関する詳細な記事はこちらからご覧いただけます。
人口カバー率では双方同じだが、自前のプラチナバンドの稼働がしていないので、楽天モバイルは2点、povoは3点としました。
販売機種
楽天モバイルでは、iPhone、Apple Watch、Xperia、Galaxy、Aquos、OPPO、Xiaomiなど、人気の機種を幅広く取り扱っています。
一方で、povoではスマホ本体の直接の取り扱いがなく(au online Shopでの取り扱いはあります)、機種変更や格安SIMへのMNPの際には、事前にスマホ本体の準備が必要になります。
現状のスマホをそのまま使用するか、格安SIMのみのMNPを選択する場合、どちらのサービスも特に問題はないと考えられます。
楽天モバイルは、人気の機種を販売しているので3点、povoは、自前の販売網ではない為、1点としました。
対応機種
楽天モバイルとpovoともに、対応機種のリストがあり、これを活用することでご自身の機種が利用可能かを簡単に確認できます。楽天モバイルは17社、povoは25社のメーカーに対応していますが、POVOは例えばピーアップなどのレアなメーカーも公式的にサポートしています。
ただし、一般ユーザーにとっては、マニアックなメーカーは必要ないかもしれません。Apple、SHARP、Google、SONY、Oppo、Xiaomi、Samsungなどがサポートされていれば十分でしょう。
次に、対応メーカーの中でどのくらい古い機種がサポートされているかを確認してみましょう。
例えば、SHARPの場合、楽天モバイルではAQUOS R compact SH-M06(2017年冬モデル)が最も古く、povoではAQUOS SERIE SHV32(2015年夏モデル)が最も古いようです。
また、SONYの場合、楽天モバイルではXperia Ace(2019年夏モデル)が最も古く、povoではXperia X Performance SOV3(2016年夏モデル)が最も古いようです。
これら2つのメーカーを比較してみると、povoの方がより古い機種までサポートしているように見受けられます。ただし、これは2メーカーだけの検証であり、公式にサポートされていなくても動作する場合もあるため、個別に確認が必要です。
iPhoneはユーザーが多いので、特に問題ないですが、Androidの場合、サポート機種一覧に載っていなくても、動作する場合がありますが、一番のポイントはOSのサポート期間となります。OSのサポートが終了すれば、セキュリティ的なリスクが生じ、アプリのインストールができなくなる可能性があるため、注意が必要です。
格安SIMベンダーは違いますが、対応機種に関する詳細な記事はこちらからご覧いただけます。
povoの方が少し古い機種までサポートしている様子なのでpovoを3点、楽天モバイルを2点としました。
キャンペーン
2024年1月時点で、楽天モバイルは28キャンペーンを展開しており、一方でPOVOは9キャンペーンを提供しています。楽天モバイルの特徴として、楽天ポイントを活用した多額なポイント還元が多く見られます。対照的に、POVOはギガ(パケット容量追加)のトッピングに焦点を当てており、その内容が充実しています。
また、2024年1月時点で開催中のキャンペーンにおいて、他社からのMNP(番号ポータビリティ)での移行者に対し、au Pay残高でのポイント還元も実施されています。これにより、au Pay残高でのポイント還元を利用することができます。キャンペーンのタイミングによっては、さらにお得に新たなモバイルプランへの切り替えが可能です。
楽天モバイルは、街中でお買い物でも使える楽天ポイントでの還元は評価が高いので3点。povoは、スマホの容量が増えるのみなので、2点としました。
オプションサービス
オプションサービス | 楽天モバイル | povo |
---|---|---|
15分通話かけ放題 (1100円) | データ使いホーダイ(330円/回) | |
識別番号サービス(1100円) | 1GB(390円) | |
楽メール(無料) | 3GB(990円) | |
楽メール持ち運び(330円) | 20GB(2700円) | |
留守電 (無料) | 60GB(6490円) | |
着信転送 (無料) | 150GB(12980円) | |
割り込み通話(無料) | DAZN使い放題(925円) | |
発信者番号非通知(無料) | SMASH(220円) | |
特番通話(無料) | 5分以内通話(550円) | |
着信SMS(無料) | 通話カケホーダイ(1650円) | |
RakutenLink(無料) | スマホ故障サポート(830円) | |
SMS(無料) | ||
故障紛失保証 (800~1460円) | ||
スマホ交換保証(715円) | ||
持ち込みスマホ安心保障(715~1309円) | ||
あんしん保証(280円~650円) | ||
ノートン (220円) | ||
i フィルダー(330円) | ||
遠隔サポート(550円) | ||
電話番号シェア(550円) | ||
WiFiエコネクト(398円) | ||
ディザリング(無料) | ||
緊急速報(無料) | ||
災害伝言掲示板(無料) | ||
国際通話かけ放題(980円) | ||
国際通話(無料) | ||
海外ローミング(無料) | ||
国際SMS(無料) | ||
データチャージ(500円/1GB) | ||
楽天モバイル買い替え長徳プログラム(無料) | ||
下取り(無料) | ||
あんしん操作(550円) | ||
データ移行(1100~2200円) | ||
保護フィルム(1100円) | ||
ガラスコーティング(4400円) |
オプションサービスについて、楽天モバイルは28サービス(有料18サービス)、一方でpovoは11サービスを提供しています。楽天モバイルのオプションサービスは、容量追加のような月額で発生するものもありますが、データ移行や遠隔操作など、サポート系のオプションサービスが多く提供されています。一方で、POVOはシンプルに容量追加やかけ放題などの月額で使用するオプションサービスが主に提供されています。
特に楽天モバイルで注目すべき点は、3大キャリアのようにキャリアメールが無料で提供されていたり、3大キャリアでは都度費用が発生するSMSが無料であったり、海外ローミングも無料で利用できることです。これらの特典は利用者にとって大きなメリットとなります。
オプションは、どこらも豊富なので、双方3点としました。
サポート
双方のサポートの違いについて、楽天モバイルは店舗があり、対面でのサポートが可能です。ただし、コロナ以前から店舗が限られており、予約制となっていることが一般的です。このため、せっかくの店舗でのサポートも効果が半減していると言えます。一部の店舗では飛び込みも可能ですが、これは店舗の判断に依存します。
一方で、povoは店舗を持っていない代わりに、有人チャットを活用できます。初めに「よくある質問」を参照しますが、それでも解決できない場合は有人チャットに切り替えます。この有人チャットは機械が答える通常のBOTではなく、実際のスタッフが対応しているため、質問への的確な回答が得られます。ただし、有人チャットを利用する際には、事前に電話番号や氏名の記載が必要となります。
楽天モバイルでは、店舗があるので3点、povoは、店舗はないが、有人チャットが使えるので2点としました。
ポイント還元
楽天モバイルでは、同社のスマホ契約者は楽天市場でのお買い物の楽天スーパーポイント(spu)が通常の4倍になります。これは楽天市場での利用が頻繁な方にとっては利益が大きいと言えます。例えば、楽天市場で1万5000円のお買い物をすると
楽天モバイルを契約していると1125円のポイント還元があり
楽天モバイル契約なしの場合525円のポイント還元になります。
一方で、povoではスマホ契約によるポイント還元は行われていません。代わりに、スマホ代の支払いをクレジットカードで行っている場合、au pay残高にポイントが付与されます。
楽天モバイルを契約で+4倍は、非常にお得なので、3点、povoはないため、1点としました。
支払い方法
楽天モバイルでは、3つの異なる支払い方法が提供されています。それぞれの特徴を以下に示します。
- 楽天ポイント:
- 楽天ポイントでの支払いが可能で、楽天ユーザーには便利なオプションです。
- ただし、楽天ポイントでの支払いにはいくつかの制約があります。例えば、利用ポイントの変更は月末を過ぎると翌月に反映されないため、利用するポイント数の変更やキャンセルができなくなります。毎月一定の金額を支払い、楽天ポイントを積み立てるユーザーには適していますが、変動が多い場合は検討が必要です。
- 口座振替:
- 口座振替を利用することで、指定した口座から自動的に支払いが行われます。
- 特に未成年者やクレジットカード非保有者にとって便利な支払い方法と言えます。
- クレジットカード:
- クレジットカードを使用することで、簡単かつ迅速に支払いが完了します。
- ただし、クレジットカードが利用できない場合やクレジットカード利用を好まない方には不向きです。
一方で、povoではクレジットカード支払いが唯一の利用可能な支払い方法です。クレジットカードを利用できるユーザーにとってはシンプルで便利ですが、他の支払い方法を希望する場合は考慮が必要です。
楽天モバイルは、3つの方法があるので3点、povoは、1つしかないので1点としました。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
楽天モバイルとpovoの比較でした。なるべく主観はいれずに、ユーザー目線で点数をつけました。
ポイントを合計すると
楽天モバイル | povo | |
---|---|---|
料金プラン | 2 | 2 |
繰り越し | 1 | 1 |
通話料金 | 3 | 1 |
通信速度 | 2 | 3 |
通信エリア | 2 | 3 |
販売機種 | 3 | 1 |
対応機種 | 2 | 3 |
キャンペーン | 3 | 2 |
オプションサービス | 3 | 3 |
サポート | 3 | 2 |
ポイント還元 | 3 | 1 |
支払い方法 | 3 | 1 |
楽天モバイルは、30点
povoは、23点になります。
人により、若干点数の増減はあると思います。
楽天モバイルとpovoに、もし迷っているのなら、今回の点数をご参考に決めていただければと思います。
最近のコメント